馬場未織さんのおもてなしバトン

第五走者 松野章弘さん・森田節子さん夫妻

第六走者 馬場未織さん 第七走者 小南数麿さん

日本女子大学大学院修了後、設計事務所勤務。退社後ライターとして、建築雑誌やファッション誌などで執筆。
私生活では2007年より南房総にて週末里山暮らしを実践し、2011年に農家、建築家、造園家らとともに里山活用のNPO法人「南房総リパブリック」を設立。自然を学ぶ「里山学校」などを主催する。活動の一環として「洗足カフェ」を運営中。
http://mb-republic.com/

プロギタリスト。
郷ひろみをはじめとして多くのレコーディング、ツアーに参加。
2004年よりアコースティックギターのインストゥルメンタル音楽の活動開始。
アルバムを3枚リリース。
http://www.kominamikazumaro.com/

馬場未織さんが選んだのは「丸大豆 再仕込しょうゆ」


里山での食卓にも
似合う松野さん作の
磁器とレシピ(編集部撮影)

南房総里山暮らしで得た自然の恩恵

3人の子どもを育てながらバリバリ仕事もこなすパワフルな馬場未織さん。

週末になると東京から車で約1時間半の千葉・南房総に家族と猫と移動する。都会と里山の二拠点生活を始めて7年。里山では畑を耕し、海にも近い環境で自然の恵みを味わう。都会の子どもたちのために里山体験も企画している。

「れんこんのつくねバーグ、集まった子どもたちと作ったらわいわい楽しそう」。松野夫妻から届いたレシピに喜ぶ馬場さん。「じゃあ、私のバトン料理には我が家の野菜を使いましょう!」。そして、ひょいひょいっと畑に下りていった。


子どもの列もある、
季節で賑わう野菜畑

苦労、感動大満載!の二拠点生活

長男が幼かった頃、「昆虫・生き物に夢中な彼の様子を見ていたら、田舎の土体験をさせてあげたいと思ったんです」。

それがきっかけで里山と都会の二拠点暮らしをすることに。ネットで物件を探し、出向いては違うとまた探し、繰り返すこと3年、「もっとも東京に近くて、もっとも深い田舎」が馬場さん夫婦の心を惹きつけた。
知人や親戚から、資産価値無し!と言われたが、築100年の民家と山を含む8700坪の主となり、手入れの重労働に悩まされつつも、自然の中で心洗われる生活は馬場さんになくてはならないものになった。

「猪を始め野生の獣でしょ、積雪でしょ、生い茂る草でしょ、カビでしょ…」毎年一つずつ何かしら “怖いもの”を体験してきたが、7年目にして「もう大丈夫。知恵がつきました」と笑う。
近隣には僅かな世帯。都会から変わり者がやってきたという目で最初は傍観していたご近所さんともすっかりうちとけた。馬場さんが、都会人のために里山学校を開催するときは、里山暮らしの伝統や遊びなどの貴重な講師役になってくれることも。コミュニティに新たな風が流れる。


里山暮らしを
ブログに綴る。
「でもだいたいここでは
ゴロゴロ過ごす(笑)」


自作の野菜に
ご近所さんの
野菜も加わって

今やトラクターもこなす馬場さんの畑には、季節によってさまざまな野菜が育つ。3人の子どもたちも自分の列にそれぞれが好きなモノを植える。

「いまはちょうど自作の野菜が少ないけれど、うちで採れたワケギと南房総の野菜でうどんを作りましょう。

ここでは、できるだけ野良仕事に時間を費やしたいから、ぱっと作れてぱっと食べられて栄養価の高いものをと考えているんです」。鶏のだしに再仕込しょうゆで味を調えたつゆ。おろしにんにくも効いている。このつゆに季節野菜をあわせたら旬のバリエーションを楽しめそう。そして、決め手に、再仕込しょうゆに二晩漬けていた平飼い鶏の有精卵の黄身を添える。「これだけでも酒の肴になるから、小南さん、喜んでくれるかな(笑)」。

自然との共生、食文化、人との繋がり…「都会で埋もれてしまうことが、田舎だと見える」という馬場さん。

「3人の子どもがいずれ巣立ち、彼らにとっての里山、夫婦二人だけの里山がどうなっていくかは未知だけど、次の時代でもいかされる里山の新しい在り方が導き出せるといいなと」。
危機に面している日本の里山。馬場さんは今の暮らしを楽しみつつ、都会と田舎の関係、里山の未来への模索を重ねている。

忘れかけた日本の持ち味に触れるとき、人は心を動かされずにはおれないということを、眼下に広がる景色の美しさに教えられた。


食感と旨みでくせになりそうな
醤油漬け(編集部撮影)


さらに山の中に
馬場さんの家がある(編集部撮影)

南房総野菜めん(2人分)

☆材料
そばまたはうどん(お好みで):2人分
菜の花:適量 (食べやすい長さに切る)
ねぎ:適量  (スライス)
ゆず:適量
わけぎ:適量 (小口切り)
にんにく:少量(おろす)
大根:少量(おろす)
鶏もも肉:150g (一口大にスライス)
しょうゆ漬け卵黄:2個
(卵黄を再仕込しょうゆに二晩漬ける)
再仕込みしょうゆ:50ml

☆作り方
1)そば(またはうどん)、菜の花はそれぞれ茹でてザルにあげる
2)沸騰した湯に、鶏、ねぎ、大根おろし、にんにくおろしを入れる
3)鶏に火が通ったら、火を止め、再仕込しょうゆを入れる
4)茹でたそば(またはうどん)に具入りの鶏スープ(3)を入れ、菜の花、しょうゆ漬け卵黄、わけぎ、ゆずを添えて出来上がり


醤油浸けの卵黄がポイントに

「文右衛門蔵 再仕込しょうゆ」はいかがでしたか?

まろやかですね。うちでは自分たちで作った自家製醤油を使っているのですが、やっぱり老舗醤油蔵が培ってきたノウハウが注がれたお醤油は美味しさが洗練されていますね。

おもてなしバトンを小南数麿さんへ

ミュージシャンの豊かな感性は、お料理にも表れるはず。小南さんのバトン料理、楽しみにしています!

取材・文/山本詩野 写真/松本祥孝

あの人のおもてなしバトン 走者一覧へ

Facebookページに「いいね!」して、おいしいバトンの最新情報を受け取りましょう!